心臓血管センター

概要

当科の卓越した特徴

血管が狭い!?~本当に風船治療が必要かどうかを評価しています

風船治療 冠動脈に狭いところが見つかったときに、そこに本当に風船治療が必要でしょうか。つまりかけの血管は必要だと考えられても、では50%の狭窄では?またわずかに狭いだけでも広げておいたら安心なのでしょうか?

ステント治療後には血をサラサラにする抗血小板薬の内服継続が必要ですし、急性の閉塞や再狭窄する危険性があります。初期の病変であれば、薬による治療がむしろ適切です。

われわれは、負荷試験で症状や心電図変化を観察し、つまりかけでその先の心筋が苦しんでいることを証明して風船治療を行っています。ただ、足腰が弱い方では、負荷が十分でなく、結果が正しく出ないという欠点がありました。当科では、運動できない方には、薬物負荷エコーを行って心臓の動きの変化がどこで低下しているのかまで観察してから風船治療の適応を判断しています。

負担の少ない検査を迅速に行っています
心臓カテーテル検査より安全で楽な心臓CT

CTangio 心臓に病気があるかわからないときに、まず心臓CTで心臓の血管(冠動脈)に狭窄や閉塞がないか確認することができます。

心臓CTの担当は、2003年より心臓CTを研究開発し、8, 16, 64, 2管球CTの経験があります。ここでは64列CTですが、CTの技術は機器の新しさではありません。その豊富な経験から最大限の画質と負担の少ない検査の組み合わせで心臓病を診断します。新しいCTが導入された、とあわてて病院を探しまわる必要などまったくありません。

心臓CTをもちいてプラークを分析します

心臓CT 図でご説明します。一般的には、心臓CTでみる冠動脈の断面図(左上の画像)で解析することが一般的ですが、白黒ではっきりわかりません。しかし我々の開発したPlaque Mapをみると、血管の中に超音波の管を入れて計測する血管内超音波(IVUSと同じ情報が隠れているのです。aは内腔、bは線維性プラーク、cは石灰化プラーク、dは脂質に富んだプラークと考えられます。
(小松 誠、鎌田照哲、今井敦子、米田真衣、大原知樹、中川隼二、武輪光彦、宮地和明、平山篤志、清水義信、児玉和久: CTによる冠動脈プラークイメージング~意義、方法、臨床と課題 動脈硬化予防 5(2) 36-40, 2010. より引用。)

心臓CTでもわからない病変がある!? ~そういったときどうしますか。

心臓CTの撮影法によっては、画像がずれたりして判定できない場合があります。また、細いステントや石灰化という硬い汚れがひどい場合、狭窄が判定できない場合があります。これはわれわれを悩ませるものです。

石灰化が多いと心臓病の可能性が高まるといわれており、それをはっきりさせるために心臓カテーテル検査がすすめられる場合があります。しかし、他の検査と組み合わせれば、心臓カテーテル検査が必ずしも必要ではありません。

当院における心臓CT専従医師は、心臓CTでの留学をはじめとして心臓CTに約4,000例の経験があり、良好な画質で定評があります。良好な画質があれば、より正確な診断が容易です。

当科は、できるだけ負担の少ない方法(専門用語では「非侵襲的(ひしんしゅうてき)」といいます)で診断することを目指しています。

血管内視鏡をご存知ですか?
血管内視鏡で血管の内側をみることができます

血管内視鏡 胃カメラのように血管の中にカテーテルを入れて、血管の汚れを評価します。動脈硬化という汚れがひどいと脂肪を反映して黄色の度合いが強くなります。

冠動脈の風船治療をされる方のうち、とくに緊急で入院された方の冠動脈の詳しい解析のために行うことがあります。

プラーク破たんを診断する

血管内視鏡 血液データは悪くないのに、心筋梗塞を繰り返す方がいらっしゃいます。。これは、血管の壁にプラークという汚れがあり、それが順々に増えていくためと考えられています。特に、プラークが破たんしてそこに血栓がつくと急激に血管の中が詰まり心筋梗塞や突然死を起こすことがあります。そのリスクを評価するために、血管内視鏡は有効な診断法です。

フラットパネル・バイプレーン装置による心臓カテーテル検査

フラットパネル・バイプレーン装置 細い病変まで明確に描出するフラットパネルディテクターを2対搭載したシネアンジオ装置で、造影剤やX線の量をできるだけ少なく検査、治療するように努力しています。

いまや心臓カテーテル検査の前にCT画像を詳細に検討することが、効果的な治療に直結します。当院の3階にある心臓カテーテル検査室とCT室の間に解析室を設け、情報が集中できるようにしています。

病棟、コメディカル

心臓血管センターはチーム医療でさまざまな領域のスペシャリストとともに仕事をしております。

9階病棟

9F循環器専門病棟として2009年に開設されました。
血圧記録用紙をダウンロードできます。
便利な日付あり版と、日付なし版があります。
(日付なし 日付あり)

画像診断部門

心臓血管センターと画像診断部門は、心臓CTの撮影解析法を研究し、協力して多数の学会発表、著作を発表しております。

生理検査室

血液検査、運動負荷試験、エコーなど各種検査を担当しています。

栄養部

高血圧、脂質異常症、糖尿病など、生活習慣病にとって、薬より大事なことは毎日の食生活です。当科は栄養指導を積極的に行っております。あれはだめ、これはだめ、だれしも制限されることはイヤなものです。みずからこれを選ぶ、という積極的な食事への取り組みを行っています。

医療相談員は患者様・ご家族の入院中のことや今後のことを支援します

急に病気になって入院した場合、社会的にも金銭的にも心配ですし、退院後にどのように生活していくかについても心配事はつきません。それは本人だけでなくそれを取り巻くご家族の皆様にとっても同様です。他人の世話になりたくないが体が言うことをきかない、介護するつもりだが正直少しは休みたい、それぞれの立場で無理が積み重なると続きません。介護保険、デイサービス、何をどう利用したらいいのでしょう。

当院では医師、看護師のほか専門のスタッフである医療相談員が病気の急性期から退院後の生活に至るまで、チームで対応してより良い方法を考えます。医療相談員が関わることによって、良い方法を見つけられた事例についてご紹介します。

事例1)「本人、家族にとっての初めての介護を支援する」

78歳女性。強い胸痛が起きて救急車で病院についたところ、急性心筋梗塞と診断され入院となりました。約1カ月入院されました。入院して2週間目に今後の生活について看護師に不安な言葉を口にされたので医療相談員が対応することになりました。お話を伺うと、入院前は一人暮らしで今まで介護保険を利用したことはありませんでした。退院後一人暮らしを続けるのは不安が強く、長男家族との同居を強く希望され、ご家族も同居を希望されました。

とはいっても、ご家族も初めての介護に戸惑いが強く、何から準備を始めていいかわからないとのこと。まず医療相談員は、ご家族に介護保険の申請から利用までを説明しました。主介護者は長男のお嫁さんであり、実際お話をしてみると、初めての介護に大変不安を抱えておられました。ベッドは必要かどうか、通院や食事はどうすればよいかなどわからないことだらけです。そこで長男のお嫁さん、病棟看護師長、ケアマネジャー、訪問看護事業所、医療相談員が集まって、今後の在宅生活について話し合いを行いました。また実際に退院前に自宅訪問を行って本人の生活の場を確認し、ベッドの位置などアドバイスを行いました。その後も退院前の話し合いを数回重ね、退院に向けて準備を進めていくにつれて、長男のお嫁さんも徐々に在宅の介護に自信を持つことができたとのことです。

また悪くなったらどうしたらいいかという不安は、本人にもご家族にもついてまわります。最後に病状が悪化した場合は当院で受け入れが可能であることを本人やご家族へ説明し、退院を決定しました。

退院後はデイサービス、訪問看護、ベッド・車椅子レンタルを利用され、お孫さんの協力も得ながら長男家族とともに在宅生活されています。

事例2)「ひとり暮らしで病気とたたかう」

80代女性、狭心症、心不全で緊急入院されました。2週間ほど前から動くと胸が痛くなったり、息苦しくなることがあり、夜間や朝方にもその症状が出てきたとのこと。本人は病院嫌いでしたが知人のすすめで循環器科を受診されました。検査をしたあと主治医が言われたのは、「今から緊急入院」ということでした。着替えなどを取りに帰ることを希望されましたが、主治医から「今までよく我慢されていましたね、すぐに治療しないといけません、いったん帰るなどとんでもありません」と説明があり、そのまま入院。心臓カテーテル検査を受けられ、治療しました。病状がよくなってきて退院を考えることになりましたが、一人暮らしでご家族は遠方に住んでいます。そこで自宅に帰るのか施設入所がいいのか、今後どうするのかを一緒に考えることになりました。

それぞれの意向を確認すると、ご家族は同居も考えていましたが本人は住み慣れた自宅への退院を希望。結果、今回はなんとか自宅へ帰ることにしました。介護保険の申請はしておらず、「他人の世話になるということでしょう」と申請を最初はためらっていました。医療相談員から介護保険のサービス利用についてお話し、サービスを利用すれば一人暮らしの今でも何とか自分でやっていけるのでは、と考えていただくようになりました。医療相談員は、遠方に住んでいる家族の代わりに介護保険の代行申請を行い、地域包括支援センターに相談してサービスの調整を行いました。

また本人の収入は年金のみで、入院が長期になったため、入院費の支払いが厳しいとご家族から相談がありました。本人に確認したところ市民税非課税世帯であったため、入院費及び食事療養費の自己負担の減額手続きを代行しました。相談を受けてから1ヶ月後自宅退院されました。当初は歩行もままなりませんでしたが、方針が決まるまでにリハビリを行い、徐々に歩けるようになり自信がついていったとのことです。現在は、ヘルパーを利用しながら生活されています。

事例3)「本人だけでなく介護するご家族の負担も配慮した方法を考える」

80代女性。急性心不全にて長期入院され、退院を視野に入れるときに相談を受けました。心臓の機能が悪いため、在宅酸素療法が必要でリハビリも積極的に行えないという状態であり、退院後の訪問看護を検討する必要がありました。入院前は一人暮らしで介護保険は要介護3でした。週4回ヘルパーによる家事援助を利用されていましたが、今回の入院で前より体がいうことを効かなくなったように感じておられました。しかし、他人におむつ交換されることに強く羞恥心を感じ、できるだけ自分でやっていきたいと訴えられるようになりました。ご家族も本人の意向を尊重してヘルパー、デイサービスを利用しながら自宅で看ていきたいとの思いがあるとのことでした。

そこで医療相談員がケアマネジャーと連絡をとり、退院前に話し合いの場を設け、退院後の生活について検討しました。話し合いにはご家族、病棟看護師長、理学療法士、ケアマネジャー、診療所看護師、訪問介護の職員と医療相談員が参加しました。ご家族よりできるだけ自宅で看て行きたいが、週に1回は休憩できればとの希望があったため、訪問看護を週1回利用して、さらに介助量の軽減と介護方法の相談もできるよう訪問リハビリの利用も検討しました。医療相談員よりデイサービスの利用について提案し、疲労感や胸痛の訴えがなければ利用しても大丈夫だろうと主治医の確認がとれたため、利用できるようにケアマネジャーに依頼しました。また緊急時の対応として診療所では特に夜間の対応ができないため当院で受け入れすることを決めました。入院から3週間後、ご家族とともに介護タクシーにて自宅退院することができました。

Keep-in-Touch Projectのご案内

“Keep in touch”とは、ご存知のように、「また連絡を取り合いましょう!」という英語です。
われわれは先輩医師の話を聞いたり、活躍を見聞きすることで、日々成長してきました。直接部下にならなくても、この面で参考になった、お世話になったなど、いろいろあります。
尼崎中央病院 心臓血管センターでは、研修医をはじめとして若い先生向けの循環器内科、内科分野の様々な企画を行っています。今回の募集は後期研修医のみで、前期研修医は募集していませんが、貴重な出会いを大切にいたします。われわれの出版、研究会、教育活動にご参加いただだき、生涯学習の一助とされたり、われわれの活動をより御理解いただいてから、将来一緒に仕事をしたりする機会が出てくるかもしれません。ご連絡先を登録いただいて、出版情報、研究会情報などお役にたつ情報をメールや郵送などでご連絡します。ぜひご登録ください。

お申し込み

Fax 06-6499-3113 or keepintouch_amg@yahoo.co.jp
登録には、下記を明記ください。
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自宅住所  
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