外来ミニ講座(コラム)
認知症は予防できる!

2025.05.02

 

◇ 認知症の今

 高齢社会に伴い、認知症患者の数は急増しています。65歳以上の3人に1人が認知症かその予備軍というデータもあります。

 しかし、最近では認知症の60~70%を占めるアルツハイマー病の新薬も登場し、原因とされる脳内物質の検査技術が進歩しており、認知症の早期発見や予防に期待が高まっています。

 

◇ 軽度認知障害(MCI)とは

 将来的に認知症に進展する可能性のある前段階の状態を、軽度認知障害(MCI)といいます。物忘れなどの認知機能障害があったとしても、食事・入浴・トイレや家事・金銭管理などの日常生活が難なく送ることができている状態です。

 そのまま放置すると1年で5~15%、5年で約50%の人が認知症に進行すると言われています。

 一方で、1年でMCIの16~41%の人は、適切な対応や取り組みを行うことで健常な状態にもどることが分かっています。

 そのためMCIを正しく知り、早期発見に務めることが認知症の予防においてとても重要です。認知症の発症リスクの代表例は以下のとおりです。

 

 

 したがって、これらの発症リスクを下げるための予防には、日々の生活習慣の改善や対人交流を増やすなど、以下のような工夫が必要になります。