外来ミニ講座(コラム)
心電図検査について

2025.10.01

 

◇心電図検査とは

 心電図検査は心臓の動きによって発する電気信号を波形として記録し、心機能をみる検査です。

 

◇心電図検査の種類

 尼崎中央病院で実施されているのは、以下の4種類です。

 

 手首・足首の4カ所と胸部6カ所に電極をつけ、12方向からの電気の流れを測定します。

 一般的に健康診断でもよく行われています。

 

 小型の心電計を24時間装着し、1日の心電図変化を記録します。

 一般的な12誘導心電図では、数十秒の測定のため、短時間の観察では動悸やめまいなどの自覚症状があっても、異常を発見できない場合が多くあります。そのような場合にホルター心電図検査をすることにより、日常生活の中での心臓の動きを詳しく分析することができます。

 

※ 負荷心電図検査 ※

 負荷心電図検査は、心臓に負荷を加えることで、通常の心電図では判定が困難な虚血性心疾患の判定に有効な検査です。

 マスター心電図とは、階段昇降で心臓に負荷をかけ、負荷前後での心電図波形の変化をみる検査です。

 

 エルゴメーター心電図は検査用の自転車を漕ぎ、ペダルに抵抗をつけることで心臓に負荷をかけながら心電図の変化をみる検査です。

 時間とともに徐々にペダルを重くし、負荷を増やしながら運動前・運動中・運動後の心電図を比べていきます。動いたときに胸痛などの症状が起こる場合の精査に有効です。

 

◇最後に

 心臓の病気は早期発見・早期治療にて重症化を防ぐことができます。症状に気付いたら早い段階で受診することが大切です。